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赤ちゃんが便秘も下痢もしにくいのはビフィズス菌のおかげ

 

私たちのなかで、便秘も下痢もしにくく、腸がいちばん丈夫な人はどういう人でしょうか。その人は、オッパイを飲んでいる赤ちゃんです。赤ちゃんが便秘や下痢を繰り返していたら。栄養が十分とれず、生命にかかわる重大な問題になります。

 

なぜ、赤ちゃんの腸は丈夫なのでしょうか。それは、オッパイを飲んでいる赤ちゃんの腸内細菌のほとんどが、ビフィズス菌だからです。

 

生まれたばかりの赤ちゃんの腸は、ほとんど無菌に近い状態ですが、生後2〜3日たつとビフィズス菌が自然に発生してどんどん増えていきます。そして1週間をすぎると赤ちゃんに腸内細菌の約95%が善玉ビフィズス菌になります。

 

なぜ、赤ちゃんの腸の中で善玉ビフィズス菌が急激に増えるのかは、まだ解明されていませんが、母乳や乳児用粉ミルクに含まれている乳糖が、善玉ビフィズス菌を増やしているのではないかと言われています。というのは、離乳食が始まると、善玉ビフィズス菌の割合が低下してくるからです。

 

年を取るにつれて善玉菌のビフィズス菌が減り、悪玉菌の大腸菌やウェルシュ菌が増えていきます。このことは、ある老人ホームでお年寄りの腸内細菌を調べたところ、善玉ビフィズス菌は全体の5%しかなかったという数字からもうかがえます。腸内に5%しかビフィズス菌がないお年寄りの大部分は、便秘に悩まされていました。

 

それでは、がんこな便秘に対して、ビフィズス菌はどのような作用をするのでしょうか。57人の寝たきり老人の排便の状態を調べた調査があります。(田中・下坂ら:1982年)。57人の中で、毎日、排便がある人はたった6人(10.5%)にすぎず、18人(31.6%)は4〜7日に1回の排便で、22人(38.6%)が便秘薬を常用していました。

 

これらの人たちにビフィズス菌入りのヨーグルトを毎日100?飲ませたところ、10日以内にかなりの人の排便回数が増えました。欧米でも、便秘疾患者にヨーグルトやビフィズス菌入りの粉ミルクを飲ませ、がんこな便秘を改善させたという報告がたくさんあります。

 

食中毒の原因になるサルモネラ菌を与えたネズミにヨーグルトを食べさせると、サルモネラ腸炎の発症は防げなかったものの、死亡率は明らかに低下しました。次に、カンピロバクター腸炎の患者さんにビフィズス菌製剤を与えると、下痢が続く日数が明らかに低下したのです。

 

難治性下痢症の小児にビフィズス菌製剤を投与すると、治療に要した日数が26日から7日に短縮したという報告があります(慶應義塾大学小児科)。

 

このように、腸内細菌の80%以上をビフィズス菌にすることができれば、つまり、腸内を赤ちゃんのような状態にすれば、便秘でも下痢でもない理想的な排便が約束されるのです。

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