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便秘と下痢の予防法

 

食物繊維は、タンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルの5大栄養素とともに、生命を維持し健康を促進させる重要な物質です。人間の消化酵素ではとけない食物繊維は、便秘を防ぐためにはなくてはならないものなのです。

 

腸に問題がない時

 

便秘を解消するいちばんの方法は、食物繊維を多くとることです。食物繊維は、人間の消化酵素では消化されない植物の成分のことで、以前は、栄養もなく、役に立たないカスといわれていました。

 

ところが近年の研究で、食物繊維には便秘を解消し、コレステロールの吸収を抑え、大腸がんの発生を低下させるなど、生活習慣病(成人病)を防ぐ働きがあることがわかり、6番目の栄養素(タンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素にならぶもの)として注目されるようになりました。

 

食物繊維を積極的にとる

便秘の人に意外に多くみられるのが、消化のよいものだけを食べていることです.消化のよいものは便の量が少なくなるので、大腸の粘膜への刺激が減り、蠕動運動が起こりにくくなるので便通が悪くなります。便秘をなくすには、大腸の粘膜を刺激し、便の材料となる食物繊維の摂取が欠かせません。

 

 

食物繊維には、大別すると、水にとける「水溶性食物繊維」と、水にとけない「不溶性食物繊維」の2つがあります。水溶性の食物繊維は、米物、こんにゃく、海藻類に多く含まれ、不溶性の食物繊維は、穀類、豆類、いも類などに含まれます。両方とも便の量を増やす働きがあり、水溶性のものは便を柔らかくし、不溶性のものは、腸管を刺激する働きがあります。

 

食物繊維の理想的な摂取量は、成人では1日あたり20〜25gです。しかし、現代の日本人は、食生活が欧米化したために平均すると1日16g程度しかとっていないという調査結果もあり。食物繊維を極力とるようにする必要があります。

 

ただ、食物繊維は、たくさん取ればいいというわけではありません。あまり多く取りすぎると、食物繊維がビタミンやミネラルなどの栄養素を吸収してしまうことがあるからです。しかし、自然の食べ物から食物繊維をとっている限りは、まず、とり過ぎの心配はないと言えます。
また、食物繊維の多い食べ物は、たいていビタミンやミネラルも豊富に含んでいますから、多少、吸収がそこなわれても問題にはなりません。
また、便秘と下痢を交互に繰り返すときは、ストレスなどが原因で「過敏性腸症候群」を起こし、腸が痙攣していることが疑われます。このように、腸が痙攣して起こる便秘(けいれん性便秘)の場合は、食物繊維は腸を刺激し、症状を悪化させるので控えてください。

 

食物繊維のとり方食物繊維というと、まず野菜が思い浮かびます。野菜サラダだけ食べていれば1日に必要な食物繊維の所要量がみたせるかというと、そうは言えません。食物繊維20gをトマトやキュウリで取ろうとすると、トマトなら10〜20個、きゅうりなら20本以上食べなくてはなりません。ふつう、嘱託にあがるサラダの量ではとても足りないことがわかります。

 

食物繊維は、野菜や果物をはじめ、豆類やいも類、きのこ類、海藻類、こんにゃくなどに多く含まれています。とくに、いんげん豆やえんどう豆、大豆などの豆類も食物繊維が豊富です。大豆は、絹ごし豆腐になると食物繊維が失われますが、おからは食物繊維そのものといっていい食品です。
また、わかめや昆布、かんてんなどの海藻類にも食物繊維がたっぷりと含まれているので、豆類と海藻類を使った献立は毎日の食事に必ず入れるようにするとよいでしょう。

 

乾物も、食物繊維をたくさん含んでいる食品です。毎日のおかずに、切り干し大根やかんぴょう、かんてん、ひじきなどを上手に取り入れたいものです。
また、米や麦などの穀類は、主食として三度三度口にするだけに、食物繊維をとる食品として、たいへん適していると言えます。

 

穀類では、大麦、玄米、ライ麦などがすぐれた食物繊維源です。ライ麦パンや胚芽パン、ごはんなら胚芽米や七分づき米を使ったり、ごぼうやこんにゃくなどを炊き込んだりすれば、食物繊維がより多くとれます。そのほか、そばやスパゲッティ、シリアル食品などにも食物繊維が多く含まれています。
穀類と野菜を中心に、食物繊維の含有量の多い食品を3回の食事にバランスよくとり入れるとよいでしょう。

 

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